先日から夫、娘、息子も風邪ぎみ。

ちなみに私は元気です。

 20200202

この2週くらいで新型肺炎・コロナウイルス感染症が中国を発端に世界中に広がっていますね。

先日、私の住んでいるイタリアでも感染者が確認されたと、日本領事館から連絡が入りました。

お隣の国フランスはヨーロッパで初めて感染者が確認されています。

・・・でもね。

これ「確認された数」であって、実際の感染者はかなりの数に上がると思っています。

というのも、

私の知っている限りのことで言うと、

ここらへんでは、よっぽどのことがない限り、

病気して何の菌やウィルスに感染したかなんてほぼ調べたりしないと思うのです。

(都会のど真ん中に住んでいる場合は違うのかもしれませんが)


話によると日本では冬の流行の時期など、

インフルエンザなど、クリニックですぐに調べてくれるみたいだし、

いろんな検査の簡易キットも常備してあるでしょうし

クリニック自体がそれなりの設備を持っているんだと思います。

そして、院内でやるから検査結果もすぐに出て、

即座に治療方針が決まり、回復に向けての治療が始まります。

超特急です!

 

ヨーロッパの場合、

・・・とにかく時間がかかります。

イタリアの例をだしますが(多分、ヨーロッパってどこも似たような感じだと思います)

まず病気になったら、ホームドクター(かかりつけ医)に診てもらうのが一般的。

というか、

よぽどの緊急のことでない限り(骨折ったりとか今にも死にそうな重篤な状態以外)、

病院には行きません。 

病院も市に一つとかなので、緊急以外、紹介状なしでは行くところではありません。

 

実は、ヨーロッパで私が感じた大きなカルチャーショックは、

ホームドクターがアパートの一室などを借りて診察していることです。

となりに普通に他の人住んでいたりします(汗)

もしくは医者が数人集まって一つのビルの一角を借り、

各部屋で各々独自に診療をするところもあります。

(待合室のスペースが一つで済むのでいいのでしょうね)

部屋には医者だけがいて

看護婦はいません、受付も会計も全部自分でやる医者が多いです。

設備も、いいところで学校の保健室みたいな感じ、

基本、患者を診察する用のベッド一つのみのところが多いです。

そして

治療は全くしてくれません。」(愕然)

基本、「診察のみ」です。

(アレルギー反応のアナフィラキシーショックを出している患者が来たときとかに

エピペンで対応してくれるかもしれないですけど、

いろいろな薬を常備しているようには見えないですね)

 

そこで、

「やばい病気になった」と

感じた時の手順を説明したいと思います。


まずホームドクターに電話して予約を入れるところからです。

その日のうちに診てもらえることになったらラッキーだと思ってください。

(毎日、診療してない医者も多いので)

予約なしで行けるところもありますが、

ものすごく混んでいて、朝早く行って外で列を作っていることもあります。

(医者しかいないし、来てなかったら開けてくれません。)

まず待合室で2時間待つのはザラなことです。

運良ければ、一時間以内で見てもらえる。

たまに4時間待ちとか、ここ不妊治療のクリニックかと思えるくらい(経験者)

そして、待合室は、日本のと違って、毎日「消毒」しているとは思えません。

(医者一人しかいないし)

こちらは、病院も含め、入り口にアルコール消毒とか置いてあるの見たことないです(汗)

空気清浄機設置なんてありえない話です。

 

次に、なんとか医者に診察をしてもらったら、

処方箋を出してもらって、薬局で必要な薬を購入します。

ここで注意したいのが、

薬局は昼間12時から午後3時半まで閉まるので(夜7時以降も日曜も)、

すぐに薬を購入できなかったりします。

子供の病気が悪化してきたときなんて、その数時間、一晩がものすごく長く感じます。

緊急用に夜と日曜日に開いている薬局は各エリア(市)に一店はあるんですが、

かなり遠かったりするし、

病気の身でそこまで出向かなければならないのは大変で利用したことがないのが現実。

 

薬局で処方される薬なんですが、

日本のように薬局でそれぞれの患者に合わせて調合されるのではなく、

こちらでは服用量を自分で調節するタイプの市販薬のようなものです。

だから、処方された薬が余ることがほとんど。

全部使わないのに箱買いしかできないので、いつも勿体ないなと思います。

(解熱剤とかは次回に使えますけどね)

治療で注射が必要な場合は、また厄介です。

処方箋をもって薬局で注文してもらわなければなりません(注射液は常備されてない)、

薬局に薬が届くまで最短でも半日からまたは翌日になります。

予防注射などの場合、たまに数か月待ちとかもありました(汗)

注射薬が届いたら再び薬局に取りに行って、

それを持ってホームドクターに行って(予約必要)ようやく注射を打ってもらえます。

ホームドクターの予約が取れない場合など、

注射液は冷蔵保存(48度)のものが多いので、

家の冷蔵庫に保存しておかなければいけません。

温度調整が壊れている冷蔵庫持っている人(奥の方が凍っちゃうとか)は

心配ですよね(自己責任ですけどね)。

注射打ってもらうのも、行ったり、来たり、大変なんです(涙)

だからか点滴も注射も(予防注射以外)こちらでは打ってもらったことないですね。

 

注射より面倒なのが、

血液検査も含めた検査が必要な場合です。

医者に必要な検査の項目を書いてもらって、

病院の検査部か検査センターのようなところに検査の予約を入れます。

つまりうまく予約が取れても次の日以降になるということです。

予約なしで行ける病院での検査の場合も、

朝早いうちに病院に並んで順番待ちしなければならないので、

やはり医者に診てもらった次の日以降の検査になります。

そして、検査の結果を受け取れるのは次の日以降、

ものによっては一週間以上待ったりします。

結果も受けた場所に取りにいかなければならない場合がほとんどだし

その結果を受け取って、再び、ホームドクターに行って(予約必要、または朝並ぶ)

ようやく、その後の治療をどうするか決めてもらいます。

・・・はい、

何の病気になっているか分かるのに、ものすごい時間と移動の体力を使います!

治療を開始できるまでに、何日かかるんだか・・・

てなわけで、ちょっとした風邪の症状だけだったら、ほぼ検査はしません!

検査している間に直っている可能性大だし!

基本、最初の診察時に、

ホームドクターに解熱と咳止め等の薬を処方してもらっておしまいです。

初期の段階での「抗生物質」の処方はかなり少なく、

長引くときなどにようやく処方してもらえたりします。

 

以上のことを考えると、

ヨーロッパでの「新型肺炎の見過ごし」はものすごく起きていると思うんですけどね。

中国から来たばっかりとか重篤な症状を見せている人に関しては、

早急に調べられているのでしょうけど、

軽い症状の人は、ほぼ調べていないと思います。

というか、上に書いた手順で病気を調べていたら、

判明するまでに時間がかかりすぎ、また、移動量が多いので、

ものすごくまき散らしていることになります(汗)

・・・恐ろしいですね。

 

そろそろヨーロッパ(特にイタリアに感じる)でも、

抜本的な診療システムの効率化を進めてくれたらいいなと思うのですが・・・

例えば、バラバラに散らばっている医者たちを集めて、

一つの町に一つのクリニックを作って、

今まで一人の患者につき30分弱くらいかけていたのを

受付に人をおけば受付+会計の分、時短できるし、医者も診察に集中できることになる。

それと看護師雇って業務がスムーズに回るようにしたり、

採血など簡単な検査もできるようにしたらいいですよね。

なにより、クリニックがその検査サンプル(検体)をまとめて検査センターに持って行けば、

患者が一人ずつ行かなくて済むし、便利になりますよね。

 

・・・でもね。イタリアに来て6年以上たって分かってきたことは、

この国は効率化というものにあまり興味がないんだろうなってこと。

いろんなところに問題があって、解決できるすべがたくさんありそうなのに

それを導入することをしない・・・あるいは、したくないのか?

とりあえず、このままでいいと思っている人が多いのでしょうね。

ま、歴史がある国なので、文化を残していくにはそうであるべきなのかもしれませんが・・・

 

今回の新型肺炎はヨーロッパを含め、世界中に蔓延する危険性がありそうで

とにかく早く終息してくれればいいと切に願っているのですが、

これをキッカケにして、

良い診療システムの構築化の方にも政治の目が向けばいいなと思っています。