私の子供たちの通う学校は、英語科・フランス語科・ドイツ語科などなど、言語別のクラスで分かれています。そこに通っている子供たちは(親の仕事の都合により)欧州の様々な国から来ていて、イタリアにいても自国の言語と教育方針に沿って教育が受けられるようになっているのです。

この学校での子供を各言語クラスに入れる基本ルールは、フランス語科だと、基本フランスかベルギー人の親を持つ子供であること、ドイツ語科は、ドイツ・オーストリア人の親がいる子供というようになっています。

ここで教鞭をとっている先生も、各国から派遣されてきている人がほとんどのようで、各クラス違う文化が背景にあるので、それぞれのクラスの子供の学校での生活の違いをたまに発見するのが面白かったりします。例えばですが、ドイツ語クラスの子供たちは、「雨が降っても外で遊べる」ように、学校に「雨具(雨ガッパと長靴)」準備をしておかなければならないのですが、フランス語科は、雨の日は「外で遊んだりしない」ので雨具の持ち込みの必要はありません(笑)ドイツでは天気が悪いからと言って子供を外で遊ばせないとなると、冬は天気が悪い時が多いらしく、ほとんど外で遊べなくなるため、雨の日・雪の日でも遊べるように雨具(冬は防寒具等)は必須アイテムだとか(笑) 逆にフランスは、冬の間、天気のずっと悪いという地方は少ないので、「天気が悪い日は外に出ない」というのが一般的のようです(納得)・・・というか、ここはイタリアなので天気もいいし、わざわざ天気の悪い日に外で遊ばせようとするドイツ習慣はいらないのではと思うところです(笑)

ちなみに、この学校に母国語のクラスがない子供たちは、「英語科」に入れられてしまうので(北欧系・東欧州系の子供達とかね)、ある意味、クラスの中が「文化のカオス」となっており、子供たちをまとめる担任(英国人)はものすごく大変らしい(汗)

そんな多文化な子供の学校で、最近「モヤモヤ」していることがあるんです。

それは、もう目前に迫っている「クリスマス休暇」のことなんですが・・・

前述したように、この学校の子供たちは欧州の至る所から来ているので、一大イベントである「クリスマス」は、自国の祖父母・家族に会いに帰る期間となっています。

・・・ただ、今年は「コロナ禍」で状況が例年とは変わっていて、各国クリスマスに向け国内での多少の移動制限が緩くなるものの(イタリアでは1225日、26日、元旦は居住区以外への移動は禁止されますが、他はちょっと緩くなります)、外国への移動は仕事や必要な理由がない限り禁止事項です。ただ国籍のある自国に戻ることは禁止できないので、うちの場合、クリスマスにフランスに行くことはできるようです(多分)。でも、現状のルールでは、フランスからイタリアに1221日から16日の間に戻ってきた場合、14日間の自主隔離」をする必要があります(+入国の際に48時間以内のコロナテスト陰性結果も必要だったりします)。

仮に年明けすぐの12日にイタリアに戻ってきたとして、それから14日間、116日までは外出することができなくなります。ここでの問題は、この期間に子供達が学校に通えなくなるということなんですよね(汗)・・・

多くの家庭がこの冬休みの期間に外国へ行くと予想している学校としては「(やむを得ず)コロナ濃厚接触者となった場合の子供に対してのオンライン教育はサポートするけれど、(自主的な)外国への帰省による隔離期間に対してのサポートはしない」という意向を出しました。

・・・うん、至極、当たり前の対応だな、と。自分の意志で、ほぼ禁止されている外国への移動をするのだから、それに対する不利益なことは仕方ないことだと思うのです。

・・・でもね、これが他の保護者達から今、非難の嵐となっているんですよね(汗)・・・いやいや、ちょっと文句言う意味がわかりません(汗)

 

また「国籍のある国への移動はOK」というのは、夫が領事館等の情報を調べまくって先ほど分かったのですが、今まで、私の周りはみんな「現状では外国への渡航は禁止のようだ」と理解している状況だったんです(イタリア国内の規制を見る限りでは)・・・そんな中でも保護者の中には「こんなルールより家族に会う自由が大事、なんと言われても国に帰る」と言ってる人達がチラホラいたんですよね(汗)

いや、これ法だから、守んないといけないでしょ?(爆)

もう「法の前に、個人の自由がある」と思っている人が多かったことに愕然としてしまいましたね(汗)

こんな風に「何があっても帰る」と言っている人たちの言い分は、「この夏からしばらく親に会ってないから、クリスマスには帰らなければいけない」とのことです・・・

うん、私なんて、このコロナ禍のこともあり、もう2年以上実家に帰ってないんだけど(仕方ないですよね)・・・数か月なんて、たいしたことないのではと思うのですが(汗) コロナ・ワクチンも接種が開始され始めたし、あとちょっと辛抱ができないのかな、と(高齢の祖父母を守るためにも、その方が一番いいですしね)

とにかく、今回の件で感じたのは、「家族に会いに行く」というのは、欧州では法を破っていいくらいの「免罪符」になりそうだってことです(汗)

ちなみに、娘の担任のおじいちゃん先生もクリスマスに子供たちのいるベルギーに帰るそうです(汗)

・・・先生?

その話を聞いた保護者達は、「あの先生、7人の子供達(それも成人している)がベルギーにいるから仕方ないよね。うん、うん」と言っていました。

・・・えっと、先生が外国行って帰ってきたら14日間の隔離に入るわけだし

・・・学校の授業どうすんの? 

私達は娘の学校が年明けすぐに始まるから、フランスの実家に帰ることを断念しようとしているのに、先生が隔離になったら、結局、先生不在で自宅オンライン学習を2週間させられるってこと?

なんだか、規則に従って実家に行かず・イタリアに残っている人たちが、バカをみるような状況だなと思った次第です(涙)

担任をしているクラスの子供たちとその保護者に多大な面倒をかけることになっても、「クリスマスに帰ることを選んだ先生」にモヤモヤ(汗)

どうやら「職務的な義務感より個人の自由が勝る」ようです。

やっぱ、ちょっと欧州人たち(フレンチ・ドイツ系だけ?)

 20201210 284

と、また最近強く思うようになったのでした(涙)

以上です。